紫 、古今東西、特別な色として扱われてきたと言われています。
紫 と一口に言っても、その染色の仕方や色の濃さなどで様々に呼ばれていますが、
それぞれの社会で、同じように特別な存在として認識されていたといいます。
お雛様のモデルでもある日本の貴族社会でも、 紫 は特別視されていました。
今回は文化の秋、ということで、 紫 の歴史について少し書いてみます!
鮮やかな 紫 色の衣装ですね!お雛様のお顔も凛々しく美しく見えます。
紫 が日本の史料に現れるのは飛鳥時代、聖徳太子の頃にまで遡るとされています。
当時、朝廷の官位の上下を決めるに当たって、一目で分かりやすいよう冠や衣服の色を指定しました。
この官位や身分によって使用が制限された色を「禁色」と呼ぶそうです。
紫 はその中でも最上位の色の一つ、天皇の黄櫨染、皇太子の黄丹に次ぐ、
貴族が身に着けることができるうちで最も高貴な色でした。
この衣服の色で身分の上下を分ける仕組み、元々は中国の王朝から伝えられたものらしく、
中国の王朝でも 紫 は上位の色として尊敬されており、
皇帝の宮殿の名前に 紫 の漢字が含まれるように名付けることもしばしばあったようです。
さらに、西のローマの文化圏でも 紫 はとても高貴な色として扱われており、
「王者の紫」と呼ばれるほど、特別な存在だったと伝えられています。
そんな高貴な紫の衣装をまとったお雛様、ひなやでは他にもたくさんご用意しております!
芸術の秋、文化の秋を満喫するために、伝統工芸の雛人形をご覧くださいませ!