こんにちは。
人形巧房ひなやの投稿をご覧くださり、ありがとうございます。
【雛人形の役割】
雛人形は「一生のお守り」としての身代わり人形役割があるため一人に一つの贈り物とされてきました。
また、「守り神」としての役割だけではなく「花嫁修業」の役割も担っていました。
ひな人形を飾りながら小物や 桃 の花などの意味や室礼を学び、飾る料理(菱餅など)も一緒に作ったり、お膳の位置のならびなども含め 、
桃 の節句に雛人形を飾り、準備をするのにはお子様の将来への願いも込められていたのです。
今回は、 菱餅 についてのお話をさせていただきます。
ひな祭りのお供え物でよく目にされることも多い 菱餅 。
菱餅 が菱型の形をしていることには諸説あります。
その一つは「菱の実のかたち」をかたどったと言われています。
「ヒシ」は水草の一種で、繁殖力が強いといわれています。
そのことから、その形を真似することで子孫繁栄や長寿の願いも込められていました。
ヒシの実はとがっているので、節分のヒイラギと同じ『魔除け』の意味もあるのです。
また、 菱餅 の色の意味にも願いが込められています。
【赤色(ピンク)】
赤色は古来魔除けの意味があります。
クチナシで餅を染めると桃の花のような桃色になり
桃の節句のお祝いにはふさわしいとされてきました。
また、クチナシは解毒作用もあります。
食あたりなどを防ぐ効果も注目したのかもしれませんね。
【緑】
緑はヨモギ餅です。
ヨモギ(蓬)は寒い早春の内から芽生え、繁殖力が強く薬草などにも使われてきました。
そのことから健康・強い生命力への願いが込められています。
【白色】
白は菱の実の色です。
先程も述べたように、ヒシの実には魔除けの効果があるとされてきました。
ヒシの繁殖力の強さにあやかり、子孫繁栄を表現しています。
【菱餅の作り方】
本来、一番伝統的な菱餅のは白と緑の二色でしたのでそちらをご紹介いたします。
菱餅の材料
・もち米:3合(約15個分)
・水:360㏄
・片栗粉(打ち粉):適量
・砂糖:少量
・よもぎ
・ヒシの実
・炊飯器
・クッキングシート
・菱形をかたどった型(厚紙などで作成しておきましょう)
①もち米を炊く
もち米をとぎ、水につけたら1時間程度おきます。
炊飯器の普通炊きコースで炊飯しましょう。
②よもぎとヒシの実を準備する
よもぎは、乾燥ヨモギを水につけて戻しておきます。
戻したヨモギをキッチンペーパーで濾し、水気を切ります。
※乾燥よもぎはそれぞれ戻し方が異なるので注意してください。
ヒシの実を調理に使う場合は、まず一晩水につけてアク抜きをします。
水から10分~30分ほど茹でます。
外皮は硬いので、包丁やナイフを使って手を切らないように外皮をむきましょう。
実をすりつぶしておきましょう。
③もち米をつく
もち米が炊けたら、耐熱性のボウル(鍋などでも可)に移します。
すり粉木やめん棒などで米粒を擦るように潰しましょう。
すりこ木やめん棒などを水で濡らし、もち粒がくっつかないように注意!
この際、餅に砂糖を少し入れると、やわらかさが少し保てます。
つぶつぶ感がなくなるまで、ついていきます。
④ 色付け
ある程度やわらかくなってきたら、いろづけします。
白、緑に取り分け、白色にはヒシの実を。
緑用によもぎを混ぜ、味見をしながらお好みに調節してください。
もち米のつぶつぶ感がなくなったら、お餅のできあがりです。
⑤菱形にカット
餅を小分けにします。
片栗粉をまぶしたクッキングシートの上に餅を乗せ、
事前に準備された菱形の型により大きめに伸ばして型押しします。
餅が8割ほど固まるまで、待ちます。
(急ぎの場合、サランラップをかけ、冷蔵庫で冷やせば時短にもなります。)
固まったら、菱形に切りましょう。
余分な片栗粉を刷毛などを使って落とし、重ねれば菱餅の完成です。
雛人形はお守り人形としてだけではなく、花嫁修業の役割も兼ねていました。
雛人形いわれをお話ししながら飾り、雛人形に添える菱餅をお子様と一緒に作ったりしながら、お料理のお勉強をしたりと、ひな人形を通してたくさんの事を学びながら楽しんでくださいね♪
【オーダー雛人形の選び方】
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