『繧繝縁(うんげんべり)』という言葉は日常生活ではあまり耳にしない言葉ですね。
しかし、写真を見れば「見たことある!」と思われる方も多いのではないでしょうか。
お雛飾りには欠かせない カラフル なアレです。
【雛人形の役割】
雛人形は「一生のお守り」としての役割がるため、一人に一つの贈り物とされてきました。
また、雛人形の意味を学びながら飾り
桃の節句に合わせて片付けるというのには「しつけ」の役割もありました。
雛人形の小物や花の意味から学び、飾る料理も一緒に作るなど
守り神としてだけではなく
しつけとしての役割も担っていたのです。
繧繝縁 ungenberi
『繧繝縁』とは、お姫様お殿様が座る カラフル な縁の畳です。
実は、最も格式の高い縁(へり)が繧繝縁です。
天皇・三宮・上皇が使う畳に用いられてきました。
朱・青・緑・紫などの カラフル でハッキリした色に、ひし形や花菱などでかたどった伝統的な紋様が特徴です。
「お雛飾り」と言えばこの 模様の畳や毛氈は、多くの人が印象的ではないでしょうか。
また天皇陛下の沓(くつ)にも使用されています。
そして、繧繝縁とならんで「高麗縁」も有名です。
白と黒の織物で、親王・摂関・大臣は大紋高麗縁。公卿は小紋高麗縁とわけられていました。
現在は、神社仏閣の座敷や茶室の床の間で見ることができます。
人形巧房ひなや でもご覧いただけますよ。
【おまけ豆知識】
畳の縁を踏んではいけない!と注意された経験はないでしょうか?
畳の縁を踏んではいけない理由は、上座と下座を区別するためのものだからです。
目上の者と目下の者を分ける境界線として扱われるため、踏むことは序列や格式に反することとして無作法な行為とみなされてしまいます。
「畳の縁は親の頭」と言われるほどに、上下関係を重んじる古くからの作法として、踏むことはタブーとされてきました。
知っちゃうと、気を付けたくなりますよね!
だって親の頭は踏めませんよね。
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