History

経歴

鹿児島県に生まれる。

高校卒業後、女優を志して上京しドラマ『はみだし刑事』やグリコのCMなど、数々の作品に出演。 俳優として活動するなかで、東京日本橋高島屋主催の「日本の伝統展」にて、人形師・ 東之湖による雛人形製作実演「聖水の舞」を目にしたことが転機となる。十二単の衣装 が放つ気品と美に心を奪われその世界に深く魅了された。

以後、独学で平安時代の宮廷装束や日本の色彩学を研究。
装束に宿る美意識と文化的背 景を学びながら、近年ではその知識と技を活かし、装束衣装の着付けも手がけるようになる。
そして2004年から滋賀県東近江市五個荘の地で人形師・東之湖に師事し、人形づくりの 道を本格的に歩み始めた。
伝統の技と現代的な感性を融合させた創作を志し、2008年に滋賀県草津市にショップ兼 巧房「人形巧房ひなや」を設立。創作活動の拠点とする。

初のひな人形作品「藍桜」が関東地区で脚光を浴び、繊細な色彩感覚と柔らかな造形美が高く評価された。
続いて発表した「ウエディング雛」では、伝統の枠を超えた新たな ひな人形のかたちとして注目を集める。
その後も鹿児島県で「Welcome Doll」を発表し、南日本新聞に掲載されるなど、創作活 動の幅を広げていった。
さらに、東日本大震災の被災地・宮城県岩沼市玉浦小学校に「絆雛」を寄贈し、感謝状 を授与されるなど作品を通して人々の心に寄り添う活動を続ける。

アメリカ・ミシガン州のマイヤーガーデンでは作品が展示され、日本の人形文化を海外 へと発信。
その間、衣紋道における十二単・束帯衣装の免状を取得し、京都三大祭のひとつ「葵祭」において衣装の着付け担当として参加するなど、人形制作の世界にとどまらず、日本の美と心を伝える活動を幅広く展開している。